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も、一つは確にさう雲ふ事が起りになつてゐたのでございませう。
そこで弟子は、機の上のその異様な鳥も、やはり地獄変の屏風を描くのに入用なのに摺�窯勝い取ⅳ�Χ坤昕激丐勝�欏�熃長吻挨匚罰à�筏常─蓼膜啤ⅰ負韋��盲扦搐釘い蓼工�工取⒐А─筏�轆筏蓼工取⒘夾悚悉蓼毪扦餞欷�劋à勝い浹Δ恕ⅳⅳ緯啶ご餞厴啶勝幛氦轆頦筏啤�
「どうだ。よく馴れてゐるではないか。」と、鳥の方へ頤(あご)をやります。
「これは何と雲ふものでございませう。私はついぞまだ、見た事がございませんが。」
弟子はかう申しながら、この耳のある、貓のやうな鳥を、気味悪さうにじろじろ眺めますと、良秀は不相変(あひかはらず)何時もの嘲笑(あざわら)ふやうな眨�嬰恰�
「なに、見た事がない? 都育ちの人間はそれだから困る。これは二三日前に鞍馬の猟師がわしにくれた耳木兎(みゝづく)と雲ふ鳥だ。唯、こんなに馴れてゐるのは、沢山あるまい。」
かう雲ひながらあの男は、徐(おもむろ)に手をあげて、丁度餌を食べてしまつた耳木兎の背中の毛を、そつと下から撫で上げました。するとその途端でございます。鳥は急に鋭い聲で、短く一聲啼いたと思ふと、忽ち機の上から飛び上つて、両腳の爪を張りながら、いきなり弟子の顔へとびかゝりました。もしその時、弟子が袖をかざして、慌てゝ顔を隠さなかつたなら、きつともう疵(きず)の一つや二つは負はされて居りましたらう。あつと雲ひながら、その袖を振つて、逐ひ払はうとする所を、耳木兎は蓋(かさ)にかかつて、嘴を鳴らしながら、又一突き――弟子は師匠の前も忘れて、立つては防ぎ、坐つては逐ひ、思はず狹い部屋の中を、あちらこちらと逃げ惑ひました。怪鳥(けてう)も元よりそれにつれて、高く低く翔(かけ)りながら、隙さへあれば驀地(まつしぐら)に眼を目がけて飛んで來ます。その度にばさ/\と、悽じく翼を鳴すのが、落葉の匂だか、滝の水沫(しぶき)とも或は又猿酒の饐(す)ゑたいきれだか何やら怪しげなものゝけはひを誘つて、気味の悪さと雲つたらございません。さう雲へばその弟子も、うす暗い油火の光さへ朧(おぼろ)げな月明りかと思はれて、師匠の部屋がその儘遠い山奧の、妖気に椋Г丹欷抗趣韋浹Δ省⑿募殼�蕒�筏郡趣�轆筏郡丹Δ扦搐釘い蓼埂�
しかし弟子が恐しかつたのは、何も耳木兎に襲はれると雲ふ、その事ばかりではございません。いや、それよりも一層身の毛がよだつたのは、師匠の良秀がその騒ぎを冷然と眺めながら、徐に紙を展(の)べ筆を舐(ねぶ)つて、女のやうな少年が異形な鳥に虐(さいな)まれる、物悽い有様を寫してゐた事でございます。弟子は一目それを見ますと、忽ち雲ひやうのない恐ろしさに茫�à�嬰洌─�丹欷啤�g際一時は師匠の為に、殺されるのではないかとさへ、思つたと申して居りました。
十一
実際師匠に殺されると雲ふ事も、全くないとは申されません。現にその晩わざわざ弟子を呼びよせたのでさへ、実は耳木兎を唆(けし)かけて、弟子の逃げまはる有様を寫さうと雲ふ魂膽らしかつたのでございます。でございますから、弟子は、師匠の容子を一目見るが早いか、思はず両袖に頭を隠しながら、自分にも何と雲つたかわからないやうな悲鳴をあげて、その儘部屋の隅の遣戸(やりど)の裾へ、居すくまつてしまひました。とその拍子に、良秀も何やら慌てたやうな聲をあげて、立上つた気色でございましたが、忽ち耳木兎の羽音が一層前よりもはげしくなつて、物の倒れる音や破れる音が、けたゝましく聞えるではございませんか。これには弟子も二度、度を失つて、思はず隠してゐた頭を上げて見ますと、部屋の中は何時かまつ暗になつてゐて、師匠の弟子たちを呼び立てる聲が、その中で苛立しさうにして居ります。
やがて弟子の一人が、遠くの方で返事をして、それから燈をかざしながら、急いでやつて參りましたが、その煤臭(すゝくさ)い明(あか)りで眺めますと、結燈臺(ゆひとうだい)が倒れたので、床も畳も一面に油だらけになつた所へ、さつきの耳木兎が片方の翼ばかり、苦しさうにはためかしながら、転げまはつてゐるのでございます。良秀は機の向うで半ば體を起した儘、流石に呆気(あつけ
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