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。買い物に出かけてから、すでに2時間以上は経っている。そこのス��雪‘へ行くのに、2時間もかかるはずがない。入り口に目を向けると、見慣れた姿が入り口に立っていた。
「健人?」
遠くから話しかけられ、健人は足が止まった。聲と姿で判斷するなら、入口に立っているのは歩だ。どうして、こんなところまで來たんだろうか。心の準備が出來ていなかったので、どんな表情をして良いのか分からなかった。
「ごめんね、あんなこと言っちゃって。気、使わせたよね」
歩は少し困った顔をしながら、健人に近づいた。そんな顔をさせたくて、こんなところにいたわけではないのに、困ったような顔で笑うから胸が苦しくなった。健人は歩から目を逸らして「……話は終わったのかよ」と小さい聲で尋ねる。
「あぁ、ジン、ちょっと用事あるって言って帰っちゃったんだよね……。今日の夕飯、何にする予定だったの?」
さすがに本當のことは言えずに、歩はジンが帰った理由を濁した。健人の手にあるビニ��氪�蛉·恧Δ趣工毪取ⅳ工盲紉��鞖iは健人を見た。
「持つよ?」
「……いい」
少し眉間に力を込めてそう言うと、歩の顔から表情が消えた。好意を無下にしたことは分かっているが、今、そんなことをされても素直に喜べない。そう分かっていたから、健人はあえてそれを斷った。しかし、歩は健人の腕を摑むと無理やりビニ��氪�驃Zい取った。
「……ちょっ!」
「持つって。一人でこんなところに居させて、悪いと思うし。これぐらい、させて」
無表情でそう言う歩に、健人は同情するなと叫びかけた。こんなところに一人で居たのは、決して、気を使ったわけではない。健人が勝手に居づらいと思って、逃げ込んだだけなのだ。それを歩に悪く思われる筋合いは無かった。
同情される事が、少しずつ、苦しくなる。
同じところに立っていたいと思うのに、いつも歩は健人の前に立とうとしていた。それが、餘計に苦しさを増す。
「お前がっ……、悪いなんて思う必要、無いんだよ!」
必死に顔を上げてそう言うと、歩の目に力が護盲俊=∪摔蛞娤隴恧鼓郡稀⑴�盲皮い毪韋�ⅳ餞欷趣飪砂�毪人激盲皮い毪韋�戲證�槨勝ぁ7證�槨勝い韋恕�iは何も言わなかった。それが腹立って、健人は目を逸らした。
「……俺が勝手に、ここへ來たんだから」
「でも、俺は、健人に悪いと思った。だから、せめて荷物ぐらいは持ってあげたい。それって悪いことなのかな……?」
縋るような聲に、健人は顔を上げた。今にも泣きそうな、そんな顔をしていた。
「ねぇ、健人。ジンと何を話してたの?」
「……え?」
「俺の話、してたんでしょう? 俺、健人に酷いこと言っちゃったから、少しでも優しくしてあげたいと思ってた。けど、それって健人には迷惑だったのかな?」
健人は歩に尋ねられたことを、答えられなかった。酷いことを言ってしまったのは健人も同じなことで、歩だけが悪いわけではない。それに、今までの行動がそんな理由からの優しさだとも思えなかった。歩の優しさは、不器用すぎて理由まで健人に通じない。一人で勝手に舞い上がり、そんな理由から優しくしてくれていたことに気付けなかった自分を物悽く恥じた。
そんな優しさは、同情される事と、似ていた。
「……迷惑だなんて、思ってなかった」
「そう、良かった」
ふと笑みを見せた歩に、健人は張り裂けそうになった。この場から逃げ出したくなるような、そんな衝動に駆られ、健人は足を踏ん張らせる。
歩の優しさは分からないけれど、雷の日から一緒に居て迷惑だと思ったことは一度も無かった。それだけは伝えたくて、健人は聲を振り絞った。それも嗚咽に変わりそうで、一所懸命に飲み込む。人から優しくされたことは滅多に無いけれど、こんなに辛いとは知らなかった。歩の優しさは、健人にとって辛くさせるだけだった。
「さ、帰ろ?」
健人
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