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日、一昨日とさほど眠れてなかったせいか、頭が重たかった。
下駄箱から靴を取り出し、健人は地面へと投げた。転がった靴を履いて外に出ると、眩しい太陽が健人を襲う。
眩しいと、目を細めた、その瞬間だった。頭が猛烈に眩み、立っていることが出來なくなる。體がふらついて、倒れると思ったときに誰かが健人の體を支えた。
うっすらと目を開けて、健人は支えてくれた人の顔を見る。
「……同じ、クラス……、だったよな。あの、煩いのの片割れ」
倒れそうになった健人を支えてくれたのは、同じクラスの林ツバサだった。滅多に喋ることのないツバサが、まさか支えてくれるとは思わず、健人は目を見開いた。テスト習慣も終わり、これから部活動が始まるのだろう。ツバサは制服姿ではなく、剣道の胴衣を著ていた。
「片割れ……、じゃない」
雙子のように言われ、健人はすぐに否定した。頭のふらつきもすぐに消え、健人は「ごめん」と言い地に足をつける。勉強しすぎたせいで倒れたなんて家族にバレれば、それこそ大問睿�摔勝轆餞Δ饋�
「……へぇ、雙子じゃなかったんだ。苗字同じだから、雙子だと思ってた」
興味のなさそうな聲が聞こえて、健人は顔を上げた。ツバサと喋ること以前に、ツバサの聲を聞くのはあまり無いから、凜とした通る聲に健人は少し驚いた。それに、學校中を探しても、健人と歩が雙子だと思っているのはツバサ以外、誰も居ないだろう。天然なのかと、健人は思った。
「日陰で少し休んでいったほうが良い。熱中症を馬鹿にすると、またその辺でぶっ倒れる」
「……あぁ、ありがとう」
「お前の片割れ煩いから嫌いだけど、お前は煩くないから……。嫌いじゃない」
口元だけ、ほんのりと浮かべた笑みに健人は唖然とした。教室へ來るなりにすぐ寢てしまうツバサは、いつも同じ表情をしていて、笑ったりすることなど見たことが無かった。それと、あまり興味を抱いていなかったと言うのも、見ていない理由の一つだった。
ぽかんと口を開けて、健人がツバサを見上げていると、「あ、そうだ」と言ってツバサは健人を見下ろした。
「昇降口で待ってろ」
ツバサは先ほど健人が出てきた昇降口を指差し、袴を翻して走り去っていった。理事長の孫で剣道で推耍Г丹臁ⅴ攻荸‘ツ特待の資格を持っているから風當たりがキツイと言う噂を耳にしたことがある。そんな噂が流れているにも関わらず、ツバサは全くそんなことを気にせず毎日を過ごしている。それはそれで悽いことだと思った。走り去っていった後姿を見つめ、健人はため息を吐く。待ってろと言われてしまった以上、ここで待たなければいけない。下駄箱に憑れかかっていると、數分後にツバサが汗を流して戻ってきた。
「熱中症ってのは、脫水症狀が一番多いんだ。だから、飲んでから帰れよ」
ツバサが持っていたのは、スポ��磨喪轔螗�坤盲俊2瞍煩訾丹欷駿喪轔螗�蚪∪摔�蓼袱蓼敢姢膜幛皮い毪取ⅰ笗r間無いから、早く受け取れ」と腕を突き出される。勢いのまま受け取ってしまい、ペットボトルの冷たさから良く冷えているのが分かった。
「あ、ありがとう。ほんと、何から何まで……」
「帰り道に倒れてたとか言われたら、後味悪い。それ、部から持ってきた奴だから気にすんなよ」
健人がもう一度、ありがとうと言おうとしたときに「せんぱ��ぃ 工卻螭�ど�私∪摔紊�����丹欷俊¥餞紊�衰磨嘯丹舷嬰餞Δ暑啢頦筏啤⒄瘠攴丹搿�
「は、や、し、せんぱ��ぃ ·玀Δ達垺⑹長伽瀝悚い蓼筏咯‘?」
陽気な聲がツバサを呼んでいる。その聲を聞くなりに、ツバサははぁと大げさにため息を吐いて「煩いのが來た」と不機嫌を露にした。パタパタと走って來たのは、ツバサと同じ服を著た背の高い男。先輩と呼んだからには、1年生なんだろう。
「少し、休んでから帰れよ」
ツバサは走ってきた後輩を無視して、健人に話しかける。ツバサも歩と同じぐらい背が高く、並んでいると健人は顔を少し上げないと
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